今日はファウルとフェアの境界線。
■ファウルボール
例は3つ。
例1)無死、走者無し。
打者がバットを止めたにも関わらず、ボールがバット当たり、勢いなく一塁線に転がった。
ボールはその後、ライン上に止まった。
例2)無死、走者無し。
左打者が思い切り引っ張って打った打球が、ノーバウンドで一塁ベースに直撃し、
その後ボールはファールグラウンドに転がった。
例3)無死、走者無し。
打者がファール性の打球を本・一塁間で打ち上げた。
ファールグラウンドで一度落ちたが、ボールの回転(スピン)により、
本・一塁間でラインを越してフェアゾーンに入って来て止まった。
ファウルボールの判定については、以下の規則があります。
2・32 FOUL BALL「ファウルボール」−−打者が正規に打ったボールで、次に該当するものをいう。
(a)本塁一塁間または本塁三塁間のファウル地域内に止まったもの。
(b)一塁または三塁を、バウンドしながら外野の方へ越えて行く場合に、
ファウル地域に触れながら通過するか、あるいはファウル地域上の空間を通過したもの。
(c)一塁また三塁を越えたファウル地域内に、最初に落下したもの。
(d)ファウル地域内またはその上方空間で、審判員またはプレヤーの身体、
あるいは地面以外のものに触れたもの。
続いて、フェアボールについての規則。
2・25 FAIR BALL「フェアボール」−−打者が正規に打ったボールで、次に該当するものをいう。
(a)本塁一塁間、または本塁三塁間のフェア地域内に止まったもの。
(b)一塁または三塁を、バウンドしながら外野の方へ越えて行く場合に、
フェア地域に触れながら通過するか、またはその上方空間を通過したもの。
(c)一塁、二塁または三塁に触れたもの。
(d)最初に落ちた地点が一塁二塁及び二塁三塁を結ぶ線上であったか、
あるいはその線を越えた外野の方のフェア地域内であったもの。
(e)フェア地域内またはその上方空間で、審判員またはプレヤーの身体に触れたもの。
(f)インフライトの状態でプレイングフィールドを越えて行く場合に、
フェア地域の上方空間を通過したもの。
例1に関してのポイントは、「ライン上」という部分です。
規則に照らし合わせると、「フェアの規則。(a)本塁一塁間、または本塁三塁間のフェア地域内に
止まったもの」に該当します。オンラインは「フェアゾーン」です。
よく、バントの打球を見切るか見切らないか内野手が追っていくシーンを見た事があると思います。
ボールがファウルゾーンに転がった段階(ラインよりも外)で捕球すれば「ファウル」と声が掛かるでしょう。
また外野地域におけるオンラインもフェアになります。
例2に関してのポイントは、「ベースに直撃するのはどうなるのか」ということ。
決してあり得ない話ではないと思います。
こちらは「フェアの規則。(c)一塁、二塁または三塁に触れたもの。」に該当します。
よってこちらもフェアになります。
例3に関してのポイントは、「本・一塁間」という部分にあります。
「フェアの規則。(a)本塁一塁間、または本塁三塁間のフェア地域内に止まったもの」に該当します。
よって、こちらもフェアになります。
この逆のパターンは見た事が多々ありますよね?
また、一塁ベース(三塁ベース)よりも奥のファウルゾーンに落ちた場合はもちろん「ファウル」です。
ベースより手前でスピンしている打球はどこへ行くか分からないので、ファウルにしたければ、
ファウル地域にあるうちに野手は速く触ってしまうという手もあります。
逆に強打者を同じような場面で打ち取った場合には、フェアゾーンで捕球したほうが
楽になると言えるでしょう。
ですので、どの場合も打者は打った瞬間走り出さなければアウトになる可能性が高いです。
「あっ、ファールだ」と思って自分で判断してしまうと痛い目に合うので、あくまで基本に忠実に
プレーしましょう。