挟殺プレーについて

挟殺プレー。要は追いかけっこです。
重要事項は以下の点です。
1.ランナーを全力で追い掛ける。
2.ボールに向かいながら捕球する。
3.捕球したボールは利き手にすぐ持ち変え、持ちながら追う(偽投はしない)。
4.送球する時は利き手の方へよける。
5.送球したら、送球した塁のカバーへ向かう。

以上です。

1は、後ほど説明しますが、ランナー一人に対して、守備側は4人で追い掛けます。
ランナーに余裕を与えてはいけないので、4人で全力で追い掛ければ、
必然とランナーはバテテいきます。疲れさせる事が重要です。

2ですが、反復横跳びを思い出してください。
小さい間で行ったり来たりするのは、とてもしんどいものです。
守備側は、そのランナーの距離を狭めていけば良いのです。
そのためには、しっかりボールに対して正面を向いて捕球しなければなりません。

3がツボの部分かもしれません。
守備側はボールを両手ですぐにボールを持ち替える事が重要です。
これは「いつでも投げれる動作」にしておくために必要なのです。
また、ボールを持ちながら肘を上げながら追う。これも「いつでも投げれる動作」の一つです。
そして、偽投はしないことです。「投げるぞ、投げるぞ」という動作です。
守備側はランナーは追い掛ける、その為に走るという事に意識がいくので、
ボールを持っている事がおろそかになりがちです。
「まさか!」と思う人もいるかもしれませんが、偽投したついでにボールがこぼれて
しまった…。というのは、決して珍しいミスではありません。

4は、ランナーを追っている時に、ランナーと守備が重なってしまい、相手に投げにくい
状況になってしまう事が多々あります。
それを回避するために、追い掛ける時は少し利き手側によって自分で作ってやるという事です。
そして投げ終わったら、投げた方向の最後尾についてボールを待つという事です。

5ですが、先ほども書きましたように、投げた後は向かいの塁のカバー(挟殺の最後尾)に
つくという事です。
これをきっちりしないと守備側もバテテしまいますし、せっかく追い込んだランナーを
刺せなくなってしまいます。

以下、例です。

ここでは
「ピッチャー(キャッチャー)が牽制をしようとした時に
ランナーが飛び出した」

という前提で進めていきたいと思います。

守備は図の形ですよね。














・【一、二塁での挟殺プレー】

※ピッチャーは一塁ランナーに牽制しようとして、プレートを外したところ、
ランナーが飛び出した。
この時にボールを持っているピッチャーは、利き手にボールを持って、
ランナーを全力で追い掛けます。
ここでポイントですが、ピッチャーはどこに向かって追い掛けるかという事です。
正解は「一塁にランナーを追いつめる形で追っていきます」。
なぜか?もともと一塁にいるランナーを一塁に戻してしまう分には大して痛くはありません。
チャンスを失ってしまうのはもったいないですが、ランナーが2塁に進んでしまうほうが
よっぽど痛いです。
それを阻止するためにボールを持っている選手は、まずランナーにとって、帰塁する方向に
追い掛けて行きます。これは挟殺プレーの基本です。
さて、一塁方向に追って行き、ファーストに投げてタッチアウト。それが一番理想です。
ですがタッチできない場合(ランナーが2塁に進んだ場合)、ファーストがランナーを
追い掛けます。

また、投げたピッチャーはファーストの後ろにつきます。
その時に図のような形になります。














この形でランナーを追いつめていきます。
ファーストは2塁方向へ走り、ショートにボールを投げる
⇒ファーストはセカンドの後ろにつく。
ショートは1塁方向へ走り、ピッチャーにボールを投げる
⇒ショートはピッチャーの後ろにつく。
ピッチャーは2塁方向へ走り、セカンドにボールを投げる
⇒ピッチャーはファーストの後ろにつく。
セカンドは…
というように、行ったり来たりを繰り返します。

上のやり取りで言えば、ショートにボールが渡った時点でランナーを仕留めたいところです。
※一塁のカバーにライト、二塁のカバーにはセンターとライトが入ります。

・【二、三塁での挟殺プレー】

※ピッチャーは二塁ランナーに牽制しようとして、プレートを外したところ、
ランナーが飛び出した。
ここでも先ほどと同じような流れでいきたいのですが、ピッチャーの進行ルートが
少し違います。














ピッチャーは基本通り、2塁へランナーを追いつめていきます。
2塁ベースにはセカンドとショートのほうが近いので、その後の動きとしては
ピッチャーは3塁ベース方向へ走っていき、ベースカバーに入ります。
その後の流れは先ほどと同じです。
セカンドは3塁方向へ走り、サードにボールを投げる
⇒セカンドはピッチャーの後ろにつく。
サードは2塁方向へ走り、ショートにボールを投げる
⇒サードはショートの後ろにつく。
ショートは3塁方向へ走り、ピッチャーにボールを投げる
⇒ショートはセカンドの後ろにつく。
ピッチャーは…
という流れです。

※二塁のカバーにセンターとライト、三塁のカバーにはレフトが入ります。


・【三塁と本塁での挟殺プレー】

※ピッチャーが本塁へ投球。三塁ランナーは飛び出してしまう。
キャッチャーは3塁へ走り、ランナーを刺そうとする。













この場合は、キャッチャーから追う事が始まります。
ピッチャーは真っ直ぐ走り、本塁のカバーへと向かいます。
その後の流れは先ほどまでと同様です。
※三塁のカバーにレフトが入ります。
書いていて、一番重要な事を書くのを忘れてしまいましたが、
黙ってやらないという事です。
このプレーは内野連携でも一番重要です。
練習を必ずしないといけない練習ですが、とにかく声を掛け合いながらやります。

色々声の掛け方もありましたが、一番ミスが少なかったのは
「追って、追って、追って、来い!」
ボールを持っている選手に「追え、追え、追え」と指示します。

そして、「刺せる」と思った時点で、大きな声でボールを呼んでやります。
あとは練習するだけです。

One Response to 挟殺プレーについて

  1. 白川 璃織

    よくわかって、勉強になりました。
    ありがとうございます!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt=""> <pre lang="" line="" escaped="" highlight="">

Spam Protection by WP-SpamFree