試合に勝つということ 〜隙と集中力〜

草野球のチームには色々なチームがあります。

・キャッチボールの延長で試合を行い、試合の勝ち負けに関わらず野球が出来る事を楽しめるチーム。
・試合にただ勝つ事を主とし、学生時代の部活と同じように叱咤を繰り返しながら強くなるチーム。
・厳しさの中にも、純粋に野球を楽しむ事を主とし、結果的に試合に勝利する事ができるチーム。

それがチームとしての方針であるならば、どういったチームでも否定は出来ないと思います。
ただ人間とは欲深い生き物で、純粋にキャッチボールをする事が楽しかったのに、
試合を繰り返す事で、勝利の喜びを知ってしまうと、
それまでの「ただ試合ができる事が楽しい人」「試合に勝つ事を覚えてしまった人」との間で
軋轢が生まれ、空中分解をしてしまうチームもあります。

これはあくまで私の自論ですが、チーム内のみで練習なり紅白戦を行う場合は、
厳しい中にも純粋な意味での楽しい野球で良いと思います(ふざけるのとは違います)。
ただし相手チームと試合を行うのであるならば、全力でプレーしなければ相手にも失礼ですし、
何よりピッチャーが、またチームの総意として自チームの負けを願っていないのであれば、
勝利を目指してプレーする事が必然だと思っています。

その中で、良いプレーをした仲間は褒め讃え合い、
自分が今まで出来なかったプレーに挑戦し、厳しい練習の成果によってそれが出来た場合や、
結果としてチームが勝利できるという事が、私の中の「楽しい草野球」ですが、
それがチーム”M”としての総意とは思っていません。

そういった「方向性」をチームとして決める事は、とても大切な事だと思いますが。。。

話を戻して、試合に勝つという事は
試合での勝利=チームとしての能力が、相手チームよりも上回る
という事になると思います。

ただし、
チームとしての能力が、相手チームよりも上回る=個々の技術力が上回る
という事が、必ずしもイコールではないと私は思います。

なぜなら野球には、ボールがバットに当たらない場合でも「四死球」というルールがあり、
三振をしても「振り逃げ」というルールもあり、打ち損じても「エラー」があるからです。
そういった結果として点数が自チームに入り、一点も相手にやらなければ試合に勝つ事ができます。
逆の意味で言えば、こちらのチームの能力が高い場合でも、上記のようなルールがある以上
決して油断などは出来ないという事にもなります。

つまり、技術だけが勝敗を決める事にはならないという事になると思います。

では何が重要か?
ここからが本題ですが、試合に勝つ事を主とするのであれば、大前提として
全員が試合に勝つ事に集中をするということ。
そして、試合に勝つために個々のプレーにも意識を集中すること。

・自分の打順を忘れる
・ネクストにいる時に喋っていて、ピッチャーのクセ、球種を盗もうとしない
・今起こっているプレーのルールが解らない
・守備時に、自分のところにボールが飛んで来ないと思っている

などという事は、論外!全くもって論外!

上記のような事を当たり前に行った上で、

・攻撃時、守備時に関わらず、一球一球ボールに集中する
・四球を選ぶ余裕を持てるようにする
・守備時に、ファールの時でも打球の方向を判断し、「一歩目」を早くする事を意識して訓練する
・コーチャーに立っている時は、自分がランナーだと思って判断をして声を出す
・守備時に、いつ自分のところに飛んできても良いように、意識して声を出し、
自分を鼓舞し、集中力を上げておくこと

そういった事を常に「意識して」おかないと、そこに「隙」が生まれ、本当に強いチームには
隙を突かれて負けてしまいます。
そして、競った試合でも勝てるチームとは、
その「隙」をチーム全体で埋める事ができるチームだと思います。
暑い日や蒸す日に、集中力を保つ事は確かに大変です。
しかし、それにも慣れてほしいですし、十分に食事や水分を補給し、
声を出す事で集中力を高める事に慣れても良い頃だとも思います。
草野球はプロ野球とは違い、「個人商店」ではありません。
だからこそ、チームとして全力で一つの目標に向かって意識して集中していかなくては、
チームは決して強くならないでしょう。
(強いチームにしようと思わないのであれば、話は別です)。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt=""> <pre lang="" line="" escaped="" highlight="">

Spam Protection by WP-SpamFree