12月5日の試合は、今年のチーム状況をよく表していたような試合だったのではと思います。
詳細は以下の通り。
■攻撃面
・四球の選択
年間を通して、昨年よりも個々の四球の数はかなり増えていたのではないかと思います。
特に最終戦の相手先発投手、次に投げた投手は制球に困り、
こちらは「戦わずして得点をもらえた」状況だったと思います。
同じ投手と今年の前半でも試合をしましたが、その時もボール球に手を出して
結果的に相手を助けてしまった試合だったと記憶しています。
それぞれがストライクゾーンを年間通して理解してきたこと。
また、ストライクゾーンを理解できたからこそ、
結果的に四球を選べ、失投を確実にヒットに出来た場面が多かったのではないかと思います。
これは簡単なようでとても難しい事ですので、昨年よりも、今年の前半よりも
確実にステップアップ出来ている証拠なのではないかと思います。
■守備面
・捕球について
守備の基本は「まずボールを捕ること」。
しかし、内外野通して腰の高さが目立ちます。
まずはゴロの捕球ですが、考え方として構えた目線で捕球しに行けば、
目線のブレが少なく、結果的に捕球しやすい状況になるのです。
ただチーム内で、まだまだ多いのが
捕球姿勢(腰が低い)→捕球しに行く(腰が浮く)→捕球の瞬間(腰が低い)
このロスが目線のブレに繋がり、グローブに当てながらも捕球し損ねるという状況になるのです。
これは特に緩い打球に多く見られます。その逆として、早い打球には対応できている方が
多いのではないかと思います。
具体的な対策としては下半身を強化したり、柔軟性を上げる事が挙げられますが、
草野球では強制できるものではありません。
ですので、自分なりのコツを考えだしてみてください(外野での走者を意識した捕球も同じです)。
次にフライの捕球について。
グローブに当てながら捕球が出来ないのは、タイミングと捕球をしやすい場所を
掴めていないのかなと思います。
これは個々で異なると思いますが、今まで書いてきた事を踏まえて、
「顔の前当たりで捕球」する意識を持っていても完全な頭上近くで捕球してしまう場合は
もう少し前の「胸の前当たりで捕球」するようにしてみてください。
確実に言えるのは、打球は自分が思う以上に伸びてくるものだということ。
ただし、グローブを立てて捕球する事が出来ていなければ、
これまたグローブから飛び出してしまう場合があると思います。
また、打撃もそうですがタイミングが大切です。
グローブを出すのはボールが来る直前。
それ以前にグローブを出して構えていると、
やはり捕球する瞬間がグローブに隠れて見えなくなってしまいます。
捕球できるかできないかは、頭で簡単に理解できるちょっとしたコツなのです。
・スローイング
最終戦で、かなりおいしいゲッツーの場面がありました。
しかし、結果は送球エラーになってしまいます。
細かな技術論は多々ありますが、スローイングの基本は
相手にむかってボールを投げる事を意識すること。
つまり、相手が捕りやすいところに投げてやる事です。まずはそこです。
次に、クイックの重要性。
クイックが出来ていない人がまだまだ多いです。
なぜクイックを勧めるかと言えば
・送球までの時間を短縮できる。
・短縮できる投げ方を身につけていれば、精神的に焦らず(走者とベースの距離を気にせず)投げる事ができる。
・よって、自然と良いボールが味方野手に届く。
という事になると思います。
捕球がきちんと出来た。しかし、送球もきちんと出来なければ、アウトには出来ません。
クイックをきちんと出来るようにしておきましょう。
ここまで書いてきた事は、キャッチボールでも出来ること。
キャッチボールという短い時間を、ウォーミングアップ・自分の技術の向上の為の
練習と意識して取り組む事が何よりの上達に繋がるのです。
これは実体験を通して確実に言えます。
逆に、キャッチボールをおろそかにしていて、上達している人は少ないと思います。
最終戦の相手チームを見れば分かるように、キャッチボールの量がわずかで、
それでもストライクがポンポン取れるようなら、あんな試合にはならなかったでしょうし、
野手が上手くなろうと意識してキャッチボールをしていれば、送球エラーも少なかったかもしれません。
野球の基本は捕ること。投げること。打つこと。投げること。
おろそかにして良いものなどないのです。
・考えておかなければいけない場面
3回裏。1死で走者が1・2塁の場面。
外野手が考えなくてはならないのは、ゴロで捕球した場合へのバックホーム。
結果的には「走らなかった」から良かったものの、実際には「走られても」良いように、
本塁・あるいはまず中継に返球する事を考えておかなければなりません。
そういった一つ一つのプレーを意識する事で、より確率の高いポジション取りが可能になり、
その分捕球がしやすい状況が自分で作れるようになるので、スローイングの安定性も高まるのです。
言い方を変えれば、考えておけば自分が自分を楽にするのです。
こういった事も今年のチームを表すのではないかと思います。
捕球もある程度できるようになった。スローイングもある程度安定してきた。
しかし、その次のプレーを意識できていない。
練習だけをしているチームならそこまで求めません。
しかし、試合を軸に年間の予定があるチームならば、
個々でこういった部分も技術と共に高めていかなければ、その先の勝利は遠のいていくでしょう。
大切なのはちょっとしたコツ。
そのコツを自分で探す事ができるようになれば、もっと一つ一つのプレーの確実性が高まりますし、
もっともっと野球自体を楽しめるようになれると思います。