今日はクイックについて。
クイックとは、早く投げるからクイックと呼ばれています。そのままですね。
内・外野に関わらず、野手でもクイックは必要。
1秒を争う場面では、こういった基礎が出来ていないと取れるアウトも取れなくなってしまいます。
間違えないで頂きたいのは、「早く」するのはボールのスピードではないということ。
あくまでも、ボールを投げるための動作を早くすることです。
下記の動画を見てください。
少年野球の練習風景です。
ボールをもらって、早く相手に返さなければならないのに、中にはボールをもらってから腕をぐるんと回して、
投手のような投げ方で投げている子もいます。
これがボールを投げる為の動作が遅くなってしまう原因です。
ボールを早く投げる為に、ボールをもらってからの動作をいかに小さくして、いかに早くするかが、
クイック投法のポイント。
その為にクイックの練習は必要なのです。
次の動画を見てください。
これがキャッチボールの際のクイックです。
先程クイックのポイントは、動作を「小さく」、「早く」する事だと書きました。
その為にはどうすれば良いか？
一つ一つポイントを挙げていきます。
■棒立ちで待たない
守備の基本と同じ、少し膝を折ってボールを待ちます。
■体の近くでボールを捕る
動画の選手も腕を伸ばし切ってボールを捕球していませんよね？
■利き腕側で捕る
利き腕（ボールを投げる方の腕）側で捕球するとその後の動作に入りやすいです（私の場合は右肩辺り）。
その為に、少しだけ捕球する瞬間に体をずらしてやります。
■両手で捕る
動画の選手は片手で捕球していますが、「より速く」を求めるのなら両手で捕球したほうが良いと思います。
特に内野手の場合、捕球は基本的に両手で行うので、常にクセを付ける事も必要だと思います。
■捕球をしたら肩にグローブごと持っていき、肩の辺りでボールを持ち替える
ノックなどで捕球した後、よくお腹の前や胸の前でボールをグローブから利き手に持ち替える人がいます。
確かに「持ち替える」動作は早くなりますが、クイックの目的は「早く投げること」なので、
肩付近でボールを持ち替えたほうが、その後の動作に入りやすいでしょうし、
何より「持ち替える時間を少しでも増やす」事ができます。
握力が強くなければ、ボールを掴みきる事は難しいです。もちろん握力にも個人差があります。
その握力に頼らないようにする為にも、ボールを持ち替える時間を少しでも増やしてやる事が良いと思っています。
■腕を伸ばさず、小さく腕を使う
腕を投手のようにぐるんと回して投げるのではなく、腕を小さく折りたたみます。
動画の選手のように、小さく行う事が必要。ただし、動画の選手は右肩が下がっているため、
自然と右肘も下がってしまっています。
これが肘を壊す原因です
ですので、肘は肩の位置よりも下げずに投げるクセを付けましょう。
■投げる時も肘は下げない
肘が下がった横からのスローイングだと、相手に投げる時に、上下に逸れるよりも左右に逸れる確率が上がります。
それに肘への負担も考えていくと、やはり腕を上から振り下ろすつもりで投げる事が一番です。
この時の注意が、ボールを押し出すのではなくボールをきちんと投げるということ。
砲丸投げのような形ではなく、きちんと投げる動作という意味で。
■下半身をちゃんとステップさせる
ここまで上半身の話しか行ってきていませんが、大切なのは下半身のステップと下半身を使った体重移動。
上半身の力だけでは、「早く」、「小さく」投げれたとしても、「強く」、「正確に」投げる事は難しいです。
上半身と同調させ、リズム良くステップし、しかっりと土台を作らなければなりません。
特に、外野からの返球、深い位置から一塁に投げる時にこそ、下半身の力は必要になってきます。
■相手の胸を目がけて投げる
上に書いてきた事をきちんと行うには、捕りやすいところにボールを投げてもらう必要があります。
ですので、こちらも相手に投げ返す時には、相手が捕球しやすいところへしかっりと投げましょう。
以下、野手のクイックの動画。
内野手。
もちろん、外野手でもクイックは必要。
